ますまちだ

数学・物理の公式と問題解説を淡々とアップします。

2022-01-01から1年間の記事一覧

物理公式集39: オームの法則

オームの法則 導体に[V]の電圧を加えたとき、導体に流れる電流を[A]とすると。ととの間には、が成り立つ。比例定数を抵抗という。 抵抗体による電圧降下 [Ω]の抵抗に[A]の電流が流れるときに生じる電圧降下[V]はで与えられる。 抵抗率 導体の抵抗[Ω]は、その…

物理公式集38: 電流の大きさと向き

電流の大きさと向き 電荷をもった粒子の流れを電流という。正電荷を持った粒子が移動する向きが電流の向き。[s]間に[C]の電荷が移動したときの電流の大きさ[A]は 電子の流れと電流 1中に個の自由電子が存在する断面積]の導体内を平均]の速さで電子が移動する…

物理公式集37: コンデンサに蓄えられるエネルギー

コンデンサに蓄えられるエネルギー 電気容量のコンデンサが電圧で充電されて、の電荷が蓄えられたとすると、コンデンサに蓄えられたエネルギーは コンデンサの接続 並列接続 直列接続 コンデンサの耐電圧 コンデンサの極板間に加えることのできる最大の電圧…

物理公式集36: 真空の誘電率

真空の誘電率 極板面積 ]、極板間隔]の平行平板コンデンサの電気容量]は ただし、は真空の誘電率で]である。 比誘電率 極板面積 ]、極板間隔]の平行平板コンデンサの極板間に誘電体を挟んだ時の電気容量]は、を誘電体の誘電率として となる。真空の誘電率と…

物理公式集35: 電気容量

電気容量 コンデンサーに[V] の電圧を加えたとき、[C]の電荷が蓄えられたとすれば、 ここで、はコンデンサーの電気容量であり、単位は[F]。 1μF = F 1pF = F 極板間の電界 平行板コンデンサーの極極間隔を[m]、電位差を[V]とすると、電界の強さは [V/m] 電気…

物理公式集 34: 電界

電界から受ける力 電界 [N/C]のところに[C]の電荷をもってくると、それが受ける力[N]は で表される。 点電荷の作る電界 点電荷 [C]が距離[m]だけ離れた点に作る電界の強さ [N/C]は で表される。 電界と電位差 単位 [V/m], [m], [V] 一様な電界中での仕事 …

物理公式集33: 静電気

静電気の種類 電気には正、負の2種類ある。同種の電気の間には反発力が働き、異種の電気の間には反発力が働く。 帯電のしくみ 帯電は物体間の電子の移動によって説明される。電子が移動したことによって、電子が不足した方は正に帯電し、電子が過剰になった…

物理公式集32: 断熱変化

断熱変化 気体が外部との熱のやり取りなしに状態が変化する現象。 で、より 自由膨張 気体が真空中へ膨張したとき(自由膨張)、気体は仕事をしないから、内部エネルギーと温度の変化はない。 断熱変化と気体の温度 断熱膨張では気体の温度は下がり、 断熱圧…

物理公式集31: モル比熱

定積モル比熱 [J/mol K] 定圧モル比熱 [J/mol K] 熱力学の第一法則

物理公式集 30: 熱力学第一法則と気体の内部エネルギー

気体に外部から熱量を加えたとき: 体積一定の場合 気体は外部に仕事をしないからとなり、加えた熱量がそのまま内部エネルギーの増加となる。つまり 体積が増加する場合 体積が増加すると、気体は外部にの仕事をするから、増えた熱量からを引いたものが内部…

物理公式集 29 : 気体の内部エネルギー

気体の内部エネルギー [J] [J] 内部エネルギーの保存 外部と熱のやり取りがないとき、気体を混合しても混合の前後で、気体の全内部エネルギーは保存される。 熱力学第一法則 気体に[J]の熱量を加えたとき、気体の内部エネルギーが[J]だけ増加し、外部に [J]…

物理公式集28: 気体の状態方程式

気体の圧力 速さの平均値の自乗をとする 気体の圧力と密度、分子速度 証明: 1辺の立方体 Aを考える。 なので、 N個の分子によりAが受ける力は Aが受ける圧力Pは ゆえに 1分子の平均運動エネルギーと温度 定数をボルツマン定数という。 [J/K] 温度上昇と分子…

物理公式集27: 気体分子の間隔・速さ

気体分子の間隔・速さ 気体分子の間隔は、液体や固体と比較しても非常に大きく、標準状態では[m]位で速さも大きい。(ex. 0℃におけるの速さは461 m/s) 1分子の1回の衝突により壁が受ける力積 気体分子と壁の衝突は完全弾性衝突とみなせる 1分子が壁に与える…

物理公式集26: シャルルの法則

シャルルの法則 一定量の気体の体積は、圧力一定のもとでは、温度が1℃変化すると、0℃の時の体積の1/273だけ変化する。温度[℃]のときの体積は これは、「一定量の気体の体積は絶対温度に比例する」といえる。 気体の密度と体積と重さ 物体の浮力 密度の気体…

物理公式集25: 圧力

圧力 単位面積に作用する力の大きさで、面積]に一様に力[N]が作用するとき、その面の受ける圧力Pは ] 単位として、を使う。 トリチェリーの実験 大気圧測定実験で、1atmの大気圧は、水銀柱を76cm の高さまで押し上げる。圧力はで示され ボイルの法則

物理公式集24: ニュートンリング

ニュートンリング 接点からの距離を、平凸レンズの曲率半径を、光源の波長をとし、光路差を近似すると 明輪ができる条件 暗輪ができる条件 薄膜による干渉 薄膜の厚さをとする。 明線ができる条件 暗線ができる条件 垂直に入射するときは、 だから、 として…

物理公式集 23 : ヤングの実験

干渉縞 2つのスリットからの光路差が半波長の偶数倍ならば明線ができ、奇数倍なら暗線ができる。 明線ができる条件 暗線ができる条件 波長と干渉縞の間隔 の関係は 回折格子による干渉 くさび型層による干渉 くさび型層で光を反射させたときの干渉条件(位相…

物理公式集 22: 光の伝わり方

光速度 真空中を伝わる光の速さは、[m/s] 光の反射 光が面で反射されるとき、入射角と反射角は等しい 光の屈折 異なる媒質の境界で光は屈折する。媒質1から媒質2へ進むとき、入射角を、反射角をとすると、 全反射 屈折率の大きい媒質から屈折率の小さい媒質…

物理公式集 21: 気柱にできる定常波

気柱にできる定常波 閉管内の気柱にできる定常波は、必ず閉端が節、開口端が腹になる。 管の長さを、定常波の波長をとすると、 開管内の気柱にできる定常波は、必ず両端の開口端が腹になる。 管の長さを、定常波の波長をとすると、 気柱にできる定常波の振動…

物理公式集 20: 共鳴(共振)

弦にできる定常波 弦にできる定常波の条件は、弦にできる定常波の波の波長を、弦の長さをとすると、 弦を伝わる波の速さ 弦の張力を[N]、弦の線密度を[kg/m]とすると、弦を伝わる波の速さ[m/s]は 弦の固有振動数 長さ[m]の弦にできる倍振動の定常波の振動数[…

物理公式集 19:音の伝わり方

音波 音波は空気を媒質とした縦波(疎密波) 気温 [℃]での音波[m/s]は 音の反射・屈折] 音においても、反射の法則と屈折の法則が成り立つ。 音の干渉 強め合う条件 打ち消しあう条件 は音源までの距離。 うなり 振動数にわずかな違いのある二つの音波を重ね…

物理公式集 18: ホイヘンスの原理

ホイヘンスの原理 波面から発生する無数の素元波の合成によって、新しい波面ができる。 波の進む方向は波面に垂直である。 波の反射の法則 入射角と反射角は等しい。 波の屈折の法則 は入射角、は屈折角、は媒質 での速さ、は媒質 での波長である。

物理公式集 17: 波の伝わり方

波の重ね合わせの原理 ただし、は合成変位、は単独の波による変位。 波の干渉条件: 二つの波源から、同位相、同波長の波が出る場合、 のとき強め合う のとき打ち消しあう 定常波 同振幅、同波長の波が逆向きに伝わってきて重なると、進行しない波ができる。…

物理公式集 16: 波の表し方

横波と縦波 横波:媒質の振動方向が伝わる方向と垂直 縦波:媒質の振動方向が伝わる方向と一致。疎密波ともいう 波の要素 波長 : 山から山までの距離 振幅: 山の高さ 周期: 媒質が一往復する時間 振動数: 媒質が単位時間に振動する回数 正弦波の式

物理公式集 15: 地球の自転と重力

地球の自転と重力 重力は万有引力と遠心力の合力である。 地球上空での重力加速度 人工衛星の速さと公転周期 万有引力は 向心力は 万有引力が向心力として働くから 周期をとすると、等速円運動と考えてよいから について 万有引力が作用するから 物体に作用…

物理公式集 14: 万有引力

万有引力の法則 万有引力定数 天体の質量 証明: 万有引力=遠心力の式 地球の質量 重力が物体にはたらく万有引力と考える。 ケプラーの第三法則

物理公式集 13: 慣性力

等加速度運動するエレベーター内の慣性力 上向きの加速度で等加速度運動するエレベーター内の物体が床を押す力は、重力と慣性力の合力である。 遠心力 等速円運動する物体にはたらく慣性力 円すい振り子 振り子の長さ[m], 糸のなす角を 重り [kg], 周期 [s]…

物理公式集 12: 円運動

周期と回転数 等速円運動で一周するのにかかる時間を周期、1秒間に回転する回数を回転数という。 角速度 単位時間に回転する角度を角速度という。単位[rad/s] 等速円運動の速さ 1周の長さを周期で割ると速さが求められる。 加速度 常に中心を向く。 向心力…

物理公式集11: はねかえりの係数

はねかえりの係数 物体が衝突するときのはねかえり方は、衝突前後の相対速度の比であらわし、これをはねかえりの係数とよぶ。 床との衝突の場合 弾性衝突と非弾性衝突 のとき弾性衝突といい、衝突前後で相対速度の比が等しい。 のとき、非弾性衝突といい、特…

物理公式集 10 : 運動量保存の法則

運動量保存則 衝突前後で2物体の運動量の和は変わらない。 静止物体の衝突、合体 2物体が衝突後一体となって運動するとき 物体の分裂と運動量の保存 物体が分裂するときにも運動量は保存される。